土木学会北海道支部では、皆さんに「土木」のことをより知っていただくため、「親子で土木の現場めぐりバスツアー」を毎年夏休みに実施しています。
　今年は、「安心・安全」をテーマに北海道開発局実施の一般国道337号札幌大橋橋脚工事、夕張シューパロダム建設工事、札幌市実施のこばやし峠トンネル新設工事を見学しました。

　今年は当初募集人数40名に対し、90名を超す応募があり、この取り組みも、かなり浸透してきた感じを受けました。
　土木学会本部からも、2014年の100周年事業関連として支援いただき、バス2台体制で実施が可能となり、現場の受け入れ人数等考慮し抽選を行い、参加者64名と事務局6名の計70名で実施することができました。

　最初の見学現場「札幌大橋橋脚工事」までの車中では、担当者より工事の概要説明や、橋に関するクイズなどを実施していただき、車内も盛り上がりました。また、現場では橋脚施工部の見学のほか、子供たちが実際に建設機械に乗る乗車体験や、濁水処理実験を行うなどの体験型の見学会を実施していただきました。

　2番目の見学現場「夕張シューパロダム建設工事」では、インフォメーションセンターで担当者よりコンクリートの作り方や強度実験、ダムの取水設備の原理を模型等を用い体験させていただきました。また、現場では、既設の大夕張ダムと、その直下流に建設している夕張シューパロダムの2ダムが見られる最後の年（H26年試験湛水から大夕張ダムは水没）ということもあり、貴重な見学ができました。

　3番目の見学現場「こばやし峠トンネル新設工事」では、担当者より坑口で概要説明を受け、トンネル内をバスで移動させていただき、掘削部（切羽）の状況や分岐トンネル、トンネル工事ならではの建設機械などを見学させていただきました。

　当日は、天候にも恵まれ、けが人も出ず、良い土木の現場めぐりバスツアーとなりました。
　どの現場も、普段はなかなか見ることができないこと、規模の大きい工事ということもあり、参加者も熱心に見学されていました。
　また、現地では今回の「親子で土木の現場めぐりバスツアー」に参加して良かったという声もいただき、見学実施後のアンケートでも、今後も見学会に参加したいという回答が94%と、大多数の方が土木の現場に興味を持って頂いていることがわかりました。
今後も土木のことを知ってもらう啓発手段の一つとして、続けて行きたいと思いました。

（森田共胤　北海道支部見学担当チーフ）