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関東支部 第3回若手技術者の交流サロン開催しました

関東支部 第3回若手技術者の交流サロン開催しました

2014年3月13日(木)12:20~13:40
まちなかキャンパス長岡

イベントレポート

 

関東支部は、「第41回関東支部技術研究発表会」の実施期間中に「第3回若手技術者の交流サロン」を開催しました。

若手技術者、学生、更には中堅技術者の25名と4名のファシリテータが参加して、①低炭素・エネルギー、②国土利用・まちづくりの二つのテーマについてワークショップ形式で議論をしました。日頃取り組んでいる研究や業務のことや、自己紹介を交えて、 [興味があること]→[目指す姿・目標]→[方策]→[土木技術者のあり方・役割]について議論を進めました。

業種や世代を越えた交流、談話を通じた新たな「刺激」や「気付き」となる機会の開催と、次回開催への参加のお願いをもって閉会しました。

■ プログラム

12:20~12:23 開会挨拶 関東支部幹事長 大嶋匡博

12:23~12:25 実施要領説明 関東支部幹事 増田昌弘

12:25~12:35 話題提供 関東支部支部長 福田敦

12:35~13:15 グループ討議

13:15~13:30 グループ代表者発表

13:30~13:40 講評 国土交通省道路局道路管理課 池田豊人課長

■ 実施記録

【低炭素・エネルギー】-1グループ

東日本大震災で生じた原子力発電所事故に始まるエネルギー問題や地球温暖化問題が叫ばれている中、今後、原子力発電に代わる再生可能エネルギーの利用拡大(原子力発電依存度を低くする)や産業活動におけるCO2排出量の削減が重要な課題であるとの議論があった。

これらの課題を解決するためには、再生可能エネルギーに関わる技術革新が不可欠であり、また、CO2削減のために再生材料の積極利用、構造物の建設コストの削減、構造物の延命・長寿命化、さらには、施策の整備(再生可能エネルギーやCO2削減等を加味した入札や法整備)も重要と考えられる。

土木技術者は不断の研究開発・行政支援、他分野との連携等を通じて、課題解決のために(離職せず)努力を惜しまない姿勢が重要である。「土木技術者は、やるべきことがたくさんある」が共通認識であった。

 

【低炭素・エネルギー】-2グループ

 日本ではエネルギーの自給率の低さや、発電効率の低さが問題である。また原子力発電所が停止している影響により、火力発電が多く稼働しておりCO2の問題も顕在化している。

再生可能エネルギーを推進する事が重要であるが、経済性の観点から普及が進んでいないのではないか?(FIT制度では不足しているのではないか)

 対策としては、国がもっと前面に立って、エネルギー政策の転換を図ること。渋滞を引き起こしている道路の整備もCO2を減らす重要な役割を果たす。CO2の排出を削減できる土木材料の開発も土木技術者として果たせる重要な役割である。

 土木学会長が国会議員に立候補し、国の政策を推し進めてはどうか。との意見も出された。

【国土利用・まちづくり】-1グループ

人口減少や郊外拡散に伴う地方都市の衰退は深刻で、公共交通機関の衰退や都市中心部の空洞化を招いている。一方、首都圏では過度の人口集中により、慢性的な渋滞や鉄道の混雑・事故多発などの問題が生じている。また、ひとたび災害が発生すれば、国家の機能が一気に麻痺してしまう危険を孕んでいる。

これらを一挙両得に解決する方法として、首都機能の一部を地方都市に移管する方法が考えられる。こうすることで、首都圏の混雑緩和や災害時のリスク分散、地方都市の人口増加と再興を図ることができる。

【国土利用・まちづくり】-2グループ

災害に強いまちづくりが求められる中、リダンダンシーを考慮した防災・国土整備計画の重要性が増しているとの認識で一致した。輸送ルートとしての道路網整備にしても,防潮堤による津波対策にしても,“多重防御”の考え方を取り入れることにより、社会資本の単なる画一的な高規格化とは異なる整備を推進するとともに、既存インフラの老朽化対策も併せて実施していかなければ、真の国土強靭化は実現し得ないものと考える。

これらを実現するには、サスティナブルな土木技術者の育成が不可欠であり、そのためには産官学が一体となった人的交流ならびに一般社会への啓蒙・広報活動の促進が望まれる。